2019/03/12

鳥公園のアタマの中展2、終了しました!

展という字の意味。ならべて、ころがって、ひろがって、ながめた。そんな感じで、鳥公園のアタマの中展2の『乳水』創作風景展示+上演+トーク@東京芸術劇場アトリエイーストを終えました。ご来場くださったみなさま、ありがとうございました。

8時間ぽっきりの稽古時間を最後の1分まで使い切り、ラストシーンまで場当たり。当日の朝初めて全員で顔を合わせたメンバーで、こんなにリッチな上演までたどりつけるなんて、と、あまりに幸福でした。お客さんの集中力がキリッと高くて、つぶさに見られつぶさに聞かれている、ということからしか導けない上演になったと思います。

わたし自身にとって、「最後の日にしか宿題をやらないやつが、一日しかない夏休みをどう過ごすか?」という実験でもあった今回の企画でしたが、結論は、一日しかなくても夏休みは夏休み。はじめはゆっくりじっくりテキストに踏み入り、テキストについてああだこうだ言い、冒頭のシーンばかり返し稽古してしまい、この調子じゃ間に合わないじゃんと終盤を駆け抜ける、というのは、8時間に圧縮されただけで、3ヶ月のクリエイションと同じペース配分なのでした。無我夢中だったので稽古に立ち会ってくださったお客さまの存在はほぼ意識にのぼらず、ほんとにまるごとごろっと普段の稽古場でした。
短期決戦はアタマの回転数が限界まで上がって身体感覚もびりびりしているので、帰り道、終電に揺られながらもなかなかスイッチを切ることができず、思考回路がほてっていました。

他の日も稽古や上演も拝見して、作家/戯曲/演出家/俳優/観客のあいだにはさまざまなパラメータがあり、その違いによってどんなできごとが起こるのか、ということをノンストップで考え続けられたのは、豊かな時間でした。このタフな企画を実現してくださった鳥公園の西尾佳織さんとスタッフのみなさんには、感謝が尽きません。ありがとうございました。

次は安部公房の『時の崖』を上演する企画にお誘いいただきました。
松田早穂さんと一緒に、がっぷり四つに組むつもりです。

若だんさんと御いんきょさん
安部公房作『時の崖』
ー戯曲「棒になった男」より第2景ー
4月19日(金)~21日(日)
@studio seedbox
https://waka5inkyo.blogspot.com/

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